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PSが不良の患者さんへの化学療法は?

押さえておきたい基本的知識

PS(Performance Status:パフォーマンスステータス)とは、全身状態の指標の1つで、患者さんの日常生活の制限の程度を示します。

0:まったく問題なく活動できる。発症前と同じ日常生活が制限なく行える。
1:肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行う ことができる。例:軽い家事、事務作業
2:歩行可能で、自分の身のまわりのことはすべて可能だが、作業はできない。日中の50%以上はベッド外で過ごす。
3:限られた自分の身のまわりのことしかできない。日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす。
4:まったく動けない。自分の身のまわりのことはまったくできない。完全にベッドか椅子で過ごす。

※ ECOGという米国の腫瘍学の団体が定めた指標を、日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)が日本語訳したものです。

化学療法の予後因子として、ほとんど全てといってもいいくらい全身状態があげられます。全身状態の評価は performance status(PS)が通常用いられます。身の回りのことが自分でできず、日中の50%以上就床している PS 3 の状態は、基本的に化学療法の適応になりません。

PSが不良のがん患者さんの問題点

PSが不良すなわち全身状態が悪いということは、主要臓器機能が良好でないことと関連していることが多く、抗がん剤の多くには骨髄抑制の副作用があり、肝臓や腎臓が薬物代謝・排泄にかかわっていることから、骨髄、肝、腎機能の確認と評価が非常に大切です。これらの機能の低下により治療を予定通りに実施できず、十分な治療効果が得られない可能性が高くなるとされています。

造血器腫瘍や一部の抗がん剤が効きやすい固形がんではPSが不良であっても化学療法が適応となる場合があります。

分子標的治療薬の中には、PSが不良であっても治療効果が期待できるものもあります。

治療によってPSが改善したら標準的な治療への変更を検討することがあります。

PSが不良の場合は、副作用が重症化するリスクが高くなることと、治療効果が通常よりも期待しにくいことも念頭に置く必要があります。

PS不良のがん患者さんへの化学療法への対応

①PSが不良となっている原因が何か考えます。がんが進行していることによるものか、腹膜転移による経口摂取の低下、脳転移、疼痛などがあれば、その原因に対して対応可能であれば対応し、PSの改善を目指します。

PSだけでなく、ADLや合併症などを考慮し、治療の意味づけについて患者および家族が納得できるよう、総合的に化学療法の適応について検討する。

薬剤師
薬剤師

今後の治療方針については医師、看護師、薬剤師、その他医療従事者を含め

チーム検討し、意思を統一することが望ましですね。

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