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大腸がん術後補助化学療法について(2)

大腸癌

この試験結果で薬剤師がみるポイントの一つが、治療の実施状況の詳細になります。遅延・中断・減量した割合が、カペシタビンは患者全体の65、オキサリプラチンは62%です。用量強度はカペシタビン78%、オキサリプラチン84%です。グラフのように減量や中断あるいは遅延しても生存期間に差はなく、最初に計画した投与量のおおよそ80%程度投与された結果、7年フォローアップでの生存率が73%だったとみます。すなわち治癒を目指すからといって減量や中断をためらわず、基準に従って副作用をコントロールして、治療を完遂できるようサポートすることが薬剤師として求められると考えています。

コメント

  1. 外来がん治療専門薬剤師を目指す1薬剤師 より:

    記事を拝見させていただきました。
    教えていただきたいのですが、
    引用元のFig3のコメントには
    Fig 3. Disease-free survival in patients treated with capecitabine plus oxaliplatin (XELOX) with or without capecitabine dose modifications (ie, dose reductions,treatment interruptions or cycle delays; intention-to-treat population).
    と記載があります。カペシタビンの用量強度の変更の記載はありますが、L-OHPについては言及がありません。L-OHPの用量強度の変更についても有効性に影響はないと考察してよろしいのでしょうか?
    お忙しい所申し訳ありませんが、ご教授ください。

    • この度は、コメントをいただきありがとうございます。ご返答が遅くなり申し訳ありません。ご指摘のとおりfig3の内容は、カベシタビンの用量強度の有無についてのグラフとなり、オキサリプラチンについては記載がありません。このグラフの説明だけですとオキサリプラチンは用量の変更がないように見受けられますが、本文には用量強度はカペシタビン78%、オキサリプラチン84%との記載がありますので、実際は用量調節されている状況を含むグラフではないかと推察されます。見て下さった方々に誤解を与えてしまわないように、内容を見直したいと思います。ありがとうございました。外来がん治療専門薬剤めざして頑張って下さい。

      • 外来がん治療専門薬剤師を目指す1薬剤師 より:

        ねんど専門薬剤師様
        返事が遅くなり申し訳ありません。
        XELOX療法の用量強度を下げる根拠としてNO16968試験を用いるために質問させていただきました。ご丁寧に対応いただきありがとうございました。

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