スポンサーリンク

胃癌の二次化学療法 ラムシルマブ+nabパクリタキセル療法

胃がん

切除不能進行・再発の胃癌患者の二次化学療法として、nab-パクリタキセル(アルブミン懸濁型パクリタキセル)+ラムシルマブ療法の有効性と安全性を検証する国内多施設共同第II相試験によって、条件付きの推奨ということでガイドラインに記載があります。(投与期間中央値は5.6ヵ月(範囲0.5-10.2ヵ月)、治療サイクル中央値は6サイクル(範囲1-11サイクル))

有効性について

主要評価項目である奏効割合(ORR)は54.8%(90% CI: 41.0-68.0)であり、ORRの信頼区間の下限は閾値奏効割合の20%を上回ってました。また、病勢制御割合(DCR)は92.9%(95% CI: 80.5-98.5)、無増悪生存期間(PFS)中央値は7.6ヵ月(95% CI: 5.4-8.1)、OSの中央値は未到達でした。

薬剤師
薬剤師

RAINBOW試験の日本人サブグループにおいてweekly PAC+RAM療法のORR 41%、DCR 94%、PFS中央値5.6ヵ月と単純には比較はできませんが、条件付きのレジメンの選択肢として効果が期待できる療法ですね。

有害事象について

Grade 3以上の有害事象は、88.4%でした。好中球減少症76.7%、白血球減少症27.9%と、発現割合が高く認められているのは注意点です。発熱性好中球減少症は4.7%でした。

薬剤師
薬剤師

RAINBOW試験の日本人サブグループにおいてweekly PAC+RAM療法でのGrade 3以上の好中球減少症は66.2%、発熱性好中球減少症は4.4%と比較して高い結果でしたが、これは第2相と第3相試験としての参加者の違いによることも影響していると言われています。パクリタキセルとnab-パクリタキセルの副作用の違いを押さえてモニタリングしましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました