スポンサーリンク

胃癌の術後補助化学療法 S-1+ドセタキセル 療法

胃がん

JACCRO GC-07試験

国内の138施設が実施された試験

3期の胃癌患者でR0切除D2郭清を受けた患者を、S-1+ドセタキセル療法群(456人)とS-1単独療法群(459人)に割り付けられた。

S-1+ドセタキセル療法群:21日間を1サイクルとして、1サイクル目に1日目から14日目までS-1を80mg/m2投与し、2サイクル目から7サイクル目までは、1日目から14日目までS-1を80mg/m2に加え、1日目にドセタキセルを40mg/m2投与します。その後は6週間を1サイクルとして、1日目から28日目までS-1を80mg/m2投与することを、合計で1年間実施しています。

S-1単独療法群:6週間を1サイクルとして、1日目から28日目までS-1を80mg/m2投与することを1年間行っています。

患者は、施設、病期(3A期、3B期、3C期)、組織型(分化型、未分化型)で層別化され、主要評価項目は3年無再発(RFS)、副次評価項目は3年全生存(OS)率、5年RFS率、5年OS率、5年治療成功期(TTF)、安全性とした試験です。

結果

主要評価項目である3年無再発(RFS)生存率は、S-1+DTX群の65.9%に対してS-1群では49.5%(HR=0.632、99.99% CI: 0.400-0.998、p=0.0007)とS-1+DTX群で有意に良好という結果でした。

安全性

Grade 3以上の有害事象は、S-1+DTX群がS-1群に対して好中球減少(38.1% vs. 16.1%)、発熱性好中球減少症(4.7% vs. 0.3%)で高かった。非血液毒性(すべてのgrade)としては、倦怠感(51.9% vs. 35.9%)や脱毛(57.8% vs. 3.4%)がS-1+DTX群において高く、両群での頻度は同程度であるが、S-1による口腔粘膜炎および下痢が比較較的高頻度(Grade 3以上が2.0~8.9%)で認められています。

薬剤師
薬剤師

2期であればS-1単剤、3期であればS-1+ドセタキセルの併用療法がいいんだね。併用する分、副作用が増えているようだから、モニタリングをしっかりしなきゃ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました